備忘録 検査と経過、衝撃
2週間前、生まれて初めてメンタルクリニックの門をくぐったアラサー女の近況報告である。
色々あってメンタルクリニックを受診し、この2週間あまり服薬を続けながら、途中で検査を受けた。
ちなみに、初診・検査・再診ともに1500円前後。薬代は2週間分で1600円くらいだった。
5000円くらい取られるんじゃないかと身構えていたので、意外と普通だった。
検査を受けたのは先週のこと。
精神系の検査に何ひとつピンとこなかった私は、緊張しながらクリニックへ。
仕事もそろそろ終わる時間帯だったが、待合室には私しかいなかった。
すぐに名前を呼ばれ、診察室ではなく処置室へ。
机を挟んで、先日の問診時とは違う心理士の先生とふたりきり。
体中、何をされてもいいように覚悟を決めた私の前に差し出されたのは1枚の紙だった。
後で明細を見たら、認知機能検査と書かれていた。
認知症の検査みたいなものなのだろうか? と思ったが、実際のところはよくわからない。
紙を見て、心理テストとかか? 計算だったら苦手だな…と不安になったが、ちょっと違った。
無数に羅列された似たような記号の中から、提示された1つの記号と同じものを、ひたすら赤エンピツでチェックをつけてピックアップしていくというものだった。
羅列されている記号はパソコンで打った文字のようにきれいに並んでいるが、とにかく細かい。マークシートの枠より小さいくらい。
しかし正直言って、この検査は私に向いていると思った。
なにせ前職は新聞や広告などの印刷物を制作する仕事をしていたのだ。
校閲作業(ドラマで石原さとみがやってたやつ)は慣れたものだ。
効率よく文字の間違いを探すなんて仕事にしてたけど、大丈夫か? などと高をくくっていた。
よーいスタートで検査が始まる。
いかにも穏やかそうな先生はニコニコしながらストップウォッチを握っている。
私はなるべく早く、確実にチェックしていった。
何分くらいかかったかは分からないが、頑張って集中したつもりだ。
だいたいこんなものだろう。
先生に見られている緊張感に汗をかきつつ、テストは終わった。
よく出来たんじゃないか? とちょっと自信ある風に用紙を先生に差し出す。
思いのほか疲れ切ってしまったが、まだ何かあるのだろうかと身構えると「これで検査は終わりですよ~」とのこと。
思いのほかアッサリと検査が終わった。2時間くらいかかるのかと思って覚悟していたので拍子抜けだ。
検査から約1週間。初診からは2週間。
毎晩、睡眠薬を飲んでいたので、一番つらかった睡眠事情、とりわけ入眠に関してはかなりの改善傾向。
最初の数日間は、服薬後のボーっとする感じが慣れず、ウンウン唸っていた。
なので、寝る前に薬を飲んだら、ミステリ小説を読むようにした。
薬の効果が出るのは30分くらい。早いほうらしい。
私はとにかく寝つきが悪かったので(布団に入ってから眠るのに1~3時間要していた)この、30分くらいボーっとしていれば眠れるというのが快適で仕方がない。
これまでの苦しみが嘘みたいだった。
それ以外の時間でも、ヒマができたら静かな空間で気軽に読める面白い内容のエッセイなどを読んでいる。
なるべく暗い気持ちになりたくないので、楽しい話や楽しい番組を見るように心がけている。それでもシリアスも好きなので、見るには見る。最近、体調と精神状態をすごく意識するようになった。
抗うつ剤のほうは、飲むとちょっと呼吸が楽になるような…というくらいだが、楽になっているような気はする。特に思考。
喉が圧迫されるような息苦さは本当につらく、軽く鼻炎もあるので、酷い時は目が回って意識が遠のくようなかんじになってしまう。
何気にマスクがしんどい。マスクをして人の多い屋内で買い物すると、すぐにアクビが出て耳がボーっとして、目が回って疲れてしまう。車酔いが近い。ああ、マスクしんどい。
これは、座って休憩して、お茶を飲むと治る。あと、深呼吸。
思考はいろんな矢印がグルグルグルグルしていたのが、ちょっと安定して、まっすぐ1本になったかんじ。無駄がないというか。
しかし、小説を読むようになって思ったことだが、本を読むスピードが格段に落ちているような気がする。
昔は薄い文庫なら1日で読んでいたのが、何週間とかかっている。
映画やコンサート映像を観ても、受け皿である感受性や理解力、そこから生まれる思考のような部分がぼんやりしてしまうのと近い。
あとは昼寝しないようにすることと、2度寝を減らしたい。
しかし、寝つきがよくなって精神的にはちょっと落ち着いたような感じ。
寝る前に、ぐるぐると答えの出ないことを、ああでもないこうでもないと考え続けることが減った。
何もないのに涙が出ることも減った。
だが、求職活動を意図的に止めたので、その効果もあるかもしれない。
転職アプリは怖くて起動できない。これからどうしようか。
そうして2度目の診察。
まず、認知機能検査の結果。
一般的な時間が「2.5~15秒」のところが、私の記録は「38秒」。
危険とされるのが「40秒」らしい。
しかも終盤にかけて、ミスも時間も増えているとのこと。
思わず笑ってしまった。
ええ~~~~まじで~~~~~?!!
いやびっくりした。
時間がかかっているから悪い、というわけでなく「慎重さ」や「確実性を求める」などの性格も反映されるらしいが、驚いた。
30手前の、去年まで普通に働いていて、今も普通に生活している人間である。
テレビも観ているし、本も読んでいる。料理も掃除もする。買い物にも行っている。今、ブログを書いている。
どれくらい以前と同じように行動できているかはわからないし、以前にはなかった疲弊感や焦燥感はあるが。
でもそんなに「能力」自体が低下しているとは思わなかった。
こうなると、この文章もちゃんと書けているのか不安だ。
趣味であったはずの創作小説がなかなか書き進まないのは関係あるのか?
しかし、先生と色々話すと、まあ、自分の性格も反映されているものだと感じた。
慎重すぎるというか、そういうところはあると前々から実感している。特に仕事をしていたころは、それが苦痛だった。
だが集中力や思考力の低下は否めないようだ。
とりあえず、このまま服薬しながら、睡眠改善のため運動もしようねとのこと。
う~~~~~~ん、どうしよう。
とりあえず、小説が普通に読めるくらいにはなりたい。あと、書けるようにもなりたい。これはやる気の問題か。
また何かあったら書きます。