1日0.3歩くらい

抑うつ女の通院日記

備忘録 メンタルクリニックへ行くことにした

去年の夏の終わりに退職する決意をし、辞めたのが11月末。

辞めた理由は職場のストレスからくる体調不良。原因は主に人間関係である。

かなり体調が悪かったが、心療内科には行かなかった。勇気がなかった。

でも、それでも何とかなると思っていた。

 

そこから、前職でなかなかまとまった休みがなかったため、気長に春先くらいまで旅行や趣味(コンサートや観劇と同人活動)を満喫しようと考えていた。

12月~2月くらいは推しのツアーがあったので、それに参加しながら同人誌も出し、旅行やショッピングも楽しんでいた。

離職した解放感に満ち溢れ、体調不良も少しずつ良くなっていた。

早起きし、3食たべて、軽く散歩などにも出かける。

サブスクで観たかった映画を観たり、推しのライブBDを見返したり、充実した無職ライフを送っていた。

コンサートはいつも仕事の合間にギリギリの日程で予定を組み込んでいたが、前後に空きができたので、ツイッターで知り合った友人と会ったり、ついでに観光したりもできた。

 

2月末。

突如として現れた新型ウイルス。

楽しみにしていたコンサートやイベントが次から次へと中止になった。

緊急事態宣言下の地方都市で私は、マイペースで良いやと求職活動を始めた。

前職は印刷やデザインに関する仕事だ。

でも自らのデザイン能力には限界を感じていたので、全く別の仕事あるいはオペレーター業務だけで済むような職種を漠然と考えていた。

そして転職の相談をしたアドバイザー的な人からのアドバイスをもとに、休み・家からの距離・勤務時間(帰宅してから夕飯を作りたい)に要点を置いて職探しをした。(この条件を言ったら渋い顔をされたけど、決めたならそれにしよう!とは言ってくれた。この人も親切だった)

 

元々私は積極的な性格ではない。慎重になりすぎて、石橋を叩いて割るタイプだ。

実家住まいで貯金もそこそこあったので、あんまり急がずに、まずは納得のいく仕事探しをしようと決めていた。

1社目、前職の職歴を生かせる仕事。二次面接まで行って不採用。

かなりの大企業で無謀な挑戦だったので、そこまでいっただけでもすごい。今にして思えば。

でも当時は落ち込んで、面接前後にはかなりパニックに陥っていた。

 

そこから、何でも良いやという気持ちになり、事務関係を中心に応募するも、書類すら通らない日々が続く。

応募するだけでも気力がすり減り、面接になろうものなら前の日の夜はひとりで泣き続け、朝方ちょっとだけ眠って面接へ向かう。

応募してから結果が出るまで、気がたかぶって眠れなくなる。昼前に起床し、昼~夕方に猛烈に眠くなって寝る。たまに夕食を作り、寝るのは3時くらいの繰り返し。

その間にも世間は荒み、コロナ離婚とかコロナおじさんとか自粛警察とか県外ナンバーが迫害されるとかあの旅館がつぶれたとか張り紙とか、そういう話題しか見聞きしなくなる。

ワイドショーを見ていられず、ヒルナンデスの阿佐ヶ谷姉妹とバイキング小峠に救われる。

 

初夏、ぎっくり腰をやって整形外科に通うようになる。未だに腰痛は治らない。

一度ストレスで食が細り、体重が40キロ台前半から増えないことを指摘され、なんとなくヤバいことを察する。

これ以上体重が減ったらどんな病気になっても、足腰が痛いと言われてもどうしようもないよと言われた。

確かに痩せてから骨が痛いし、体力も落ちた。

でもなかなか運動する気にはなれないというクソみたいな相談すると、簡単なストレッチをたくさん教えてくれた。

ここで知り合った担当の理学療法士と週1でリハビリしながら世間話をするのは結構な気分転換になっている。

ぎっくり腰の直後、ずっと施設に入っていた祖母が亡くなり、バタバタする。

求職活動が中断。病院に通いつつ、祖母の法事と施設の片づけなどをする。

祖母についてしばらく引きずり、落ち込む。

コロナ対策で施設へ面会にも行けず、最期も看取ることができなかった。

なんか人生で経験する嫌なことが全部押し寄せてきたような気分。

このとき控えていたコンサートもついに全て中止になった。

久しぶりに会った友人からガチめに心配される。

多分、結構ここで精神的に滅入っていたのだと思う。

 

実家暮らしなので、せめてもと思いながら家事の手伝いはする。特に食事を作るのは楽しかったが、食べることへの執着はなくなりつつあった。

「ごはんとおかず」を食べるのが苦痛で、パスタやラーメン、チャーハンなど味の付いた炭水化物ばかり食べるようになる。

たまにどうしようもなく体が動かず、家事手伝いすらできないとさらに落ち込む。

アラサーになって親のすねをかじっている私は人間の最下層に違いない。

テレビで無職の人が事件を起こしたのを聞くたび心細くなった。

でも、ドキュメント72時間月曜から夜ふかしはちょくちょく勇気をもらった。私はテレビが好きだ。

 

コロナが少し収まり、求人に応募するも落とされる日々。

酷暑のなかハローワークと民間が共同で運営している就職支援センターに通うが、なかなか希望に合う職が見つからず難航。

そして、暑い中通う私を見かねた職員が「ネットでもいいよ」とハローワークインターネットサービスをすすめてきた。

これは登録すると家からでもハローワークの求人を見ることができ(見るだけなら登録しなくてもいいが)保存したり、支援センター側の職員からオススメ求人が送られてきたり、私の気になる求人を向こうがチェックできたりする。

すると外出も、ついでの買い物もしなくなったし、端からみると就職活動もしなくなったと思う。それに就職に関する相談もできなくなった。

家族はたまにちょっと小言をいうくらいで、厳しいことは言わなかった。

でもその小言に震えるほど動揺し、隠れて泣くようになる。

たまに外出するも、近所のスーパーへ行くだけ。緊急事態宣言中はスーパーすらやっていなかったので、ネットでの買い物がはかどった。

いらないはずの口紅ばかり買ってしまい、消える貯金に後悔の日々。

楽しいことがあっても、今までは楽しい気分のコップに水が溜まっていたのに、穴が開いて水が溜まらなくなったかんじ。

推しのライブを見ても、大好きな同人誌を読んでも、そのときは楽しいけど持続しない。すぐに嫌なことを考えて落ち込む。そして、楽しいコンテンツに触れることも億劫になる。

もちろん自分で創作もできない。

日に日に求人が減っていく。

だんだん、求人に応募していなくても不安で夜眠れなくなる。

治っていた息苦しさと動悸が復活し、1ヶ月くらい無気力だったのが最近のこと。

 

泣いて泣いてやっと決まった面接先は、溶剤の臭いと轟音に満ちており、絶望。

近所の工事だけで体調を崩す私には無理だ。無理だと思う自分の甘さに泣ける。

前職を生かせるかと思ったら、肉体労働だし残業も求人に書いてあった時間より圧倒的に多いやんけ!

そしたら翌日にはお祈りメールが来ていた。まあお断りするつもりだったけど。

もう一社も、良い感じだったけどみんな6時台に出勤してるとか言われた。電車で20分、さらに駅から徒歩20分近く。

この面接へ行く前、化粧するとき、自分の顔をみてびっくりした。なんか痩せこけてて不健康で怖かった。

 

帰宅して、やはり落ち込んだ。

でも次の日からいろんな推しのオンラインライブがいくつも開催されたので、ギリギリ生きられた。

本当にそう思った。

そしてオンラインライブは楽しくて、久しぶりに嬉しい涙を流した。

コレがなかったらどうしてたんだろうとハッとした。

 

そして私はメンタルクリニックに予約を入れた。なんか、衝動的に入れた。

ちょうどツイッターメンタルヘルスの話を見かけたというのもある。

 

自宅から自転車で20分くらいのクリニック。

もっと近くにもあったが、先生が女性だったことと街の治安が良いのでそっちにした。

ウェブで初診の予約と問診が済ませられるというのも大きい。

近いけどめったに行かない場所なので、自転車で街を走るだけでもちょっとリフレッシュになった。

精神系の病院へ行くと親に言うと、何を大袈裟なという反応をされた。

玄関を出るとき「なんでも話してきたら」と言われ、わけもわからず涙があふれた。

 

予約したものの30分ほど待ち、ついに診察。

綺麗で親切そうで、はつらつとした中年女性だった。

若い人が苦手なのでちょうど良かった。

まず質問されるがまま、素直に答えていくと、先生の顔がどんどん曇っていく。

「ちょっと心配」を繰り返す先生。

言いづらいことも、ワガママだよなと思っていたこともなぜか肯定してくれる。

そんなに肯定してくれていいのだろうか…そんなにまずいのか…とソワソワする。

 

小さい頃から手汗と赤面するのがコンプレックスだったこと。

謎の不安感で頭の中がぐちゃぐちゃになること。

夜眠れず、昼や夕方に寝てしまい後悔すること。

下痢と便秘があってつらいこと。

楽しいことがあっても疲れ果ててしまうこと。

楽になりたいと思うこと。

 

「どうでも良いけど生きづらく感じていること」をそのまま話すと、先生は「うんうん」と言って頷いて「それはこういう症状なんだよ」と説明してくれた。

私の生きづらさは、大体「心」からくるものだった。

そして「ちょっと心配」だから早めに薬を飲んだ方がいいと言って、薬を処方された。

私はPMSが酷く低用量ピルも飲んでいるが、そのときの先生も「あなたはピルを飲むべき」といって初受診時にさっさと処方してくれた。これが結構私には助かる。

もう数年飲み続けているが、イライラや生理痛の改善どころか年に3回くらいしか生理が来なくなったので大変楽である。

今回処方されたのは、うつの治療薬とよく眠れる薬…と聞いてちょっと不安になったが、先生も薬剤師さんも丁寧に説明してくれた。

特に飲み合わせの問題もなく、副作用も少ないらしい。

しかもうつの薬は夜1回。眠る薬も寝る前に1回なので、飲み忘れの多い私でも続けられそうである。

 

とりあえず初日、昨晩1回ずつ飲んでみた。

うつの薬のほうは、なんとなく思考回路がシャッキリした…?という感じだが、そんな早く効果って出るのだろうか。自分の気の持ちよう?でも小言をいわれたらすぐ落ち込んだ。

よく眠れるほうは、すごかった!生まれてはじめて快眠したって感じだ。

寝る前のモヤモヤがなく、気づいたら寝てて、起きるとスッキリ。

寝るってこんなに楽で、苦しくないことなんだ!と感動した。

これから2週間服薬。来週にはなんか検査があるらしい。

 

あと、病院行ってきたって言ったらフォロワーに褒められた。うれしい。

 

どんなふうに変わっていくか、ちょっとずつここに書いていけたらと思う。